うつ病治療の新たな可能性
うつ病は、現代社会のストレス社会を生きる私たちにとって、他人事ではない深刻な問題ですよね。
今回は、ハーバード大学におけるニュースや研究成果を掲載しているハーバード・ガゼットからマインドフルネス瞑想とうつ病に関する研究記事をご紹介します。
ハーバード大学のマサチューセッツ総合病院で、薬やカウンセリングなどの既存の治療法以外の方法として、マインドフルネス瞑想がうつ病患者の方々の脳にどのような影響を与えるのか調べた研究です。
脳科学の視点から見た効果検証
この研究では、MRIという磁気と電波を使って身体の内部を観察する装置を使って、瞑想する前と後で脳の活動を比較しました。研究の中では、「マインドフルネスに基づく認知療法 (MBCT)」という方法も使っています。これは、マインドフルネス瞑想に加えて、認知行動療法の要素も取り入れたプログラムです。
この結果、マインドフルネス瞑想前後で、うつ病患者の脳の思考や感情を司る部分である灰白質の量が増加し、記憶や学習を司る海馬のサイズが大きくなるという効果があることが見られました。
研究者たちは、マインドフルネス瞑想が身体感覚を高めて、ネガティブな考え方から抜け出しやすくする効果があるのではないかと考えています。
今後の展望と課題
ただし、マインドフルネス瞑想が全ての人に効果があるわけではありません。 研究結果によると、MBCTによって症状が改善した患者さんと、そうでない患者さんがいました。
まだまだ研究が行われている新しい分野なので、これからまた新しいニュースも出てくると思います。新しいニュースも随時アップしていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
もっと詳しく知りたい人は、こちらの記事をチェック!
- ハーバード大学ニュース記事「Harvard researchers study how mindfulness may change the brain in depressed patients」 https://news.harvard.edu/gazette/story/2018/04/harvard-researchers-study-how-mindfulness-may-change-the-brain-in-depressed-patients/